こんにちは、『ローカログ』長野県担当ライターのさとはです。今回は長野県の北部に位置する飯山市のお祭り一覧をお届けしますね。「雪国の小京都」とも呼ばれるこの町には、四季折々の美しい伝統行事がたくさん息づいています。
みなさんは飯山市と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?寺社仏閣が立ち並ぶ落ち着いた風景、千曲川がゆったりと流れる風景、そして雪深い冬の情景……。わたしは以前、取材で訪れたときにその穏やかな空気にすっかり魅了されてしまいました。今日はそんな飯山市で開催されるお祭りを、季節ごとにのんびりご紹介していきます。
春のお祭り|桜と菜の花に包まれる季節
飯山城址桜まつり
飯山の春といえば、やっぱり飯山城址桜まつりは外せません。毎年4月中旬から5月上旬頃、飯山城址公園ではソメイヨシノの開花に合わせてこのお祭りが開催されます。お花見広場や花見茶屋、さまざまな露店が軒を連ね、地元の方から観光客まで多くの人でにぎわうんですよ。
城址公園は高台にあるので、満開の桜越しに北信州の山々を眺められるのがなんとも贅沢。春の陽気のなか、ぽかぽかとした日差しを浴びながらお団子を頬張る……そんなひとときが過ごせます😊
いいやま菜の花まつり
毎年5月3日から5日に開催される「いいやま菜の花まつり」は、飯山市を代表する春の祭典です。菜の花公園には約13ヘクタールもの黄金色の菜の花畑が広がり、千曲川と残雪をいただく関田山脈を背景にした風景は圧巻のひとこと。
唱歌『朧月夜』の「♪菜の花畠に入日薄れ〜」の歌詞に歌われた情景がそのまま残っているのがこの場所なんです。期間中はノルディックウォーキングツアーや朧月夜音楽祭などのイベントも開催され、訪れる人を楽しませてくれます。
五束太々神楽(春)
戸狩にある健御名方富命彦神別神社(たけみなかたとみのみことひこかみわけのじんじゃ)では、春と秋の年2回、五束太々神楽が奉納されます。この神楽は長野県の無形民俗文化財に指定されている歴史ある伝統芸能。
太鼓や龍笛、笙などの雅楽が奏でる幽玄な音色に乗せて、神様に捧げる舞が舞われます。地元の保存会の方々が大切に守り継いできたこの神楽には、何百年もの祈りの重みが感じられるんですよね。
夏のお祭り|灯篭と花火が彩る幻想的な夜
いいやま灯篭まつり
毎年8月11日に開催される「いいやま灯篭まつり」は、平成28年に日本夜景遺産(ライトアップ夜景遺産)に認定された注目のイベント。夕暮れ時の飯山の街中を、大小合わせて約10,000個もの灯篭が幻想的に照らし出します。
やわらかな灯りがすーっと続く光景は、まるで異世界に迷い込んだかのよう。飯山小学校鼓笛隊のパレードやダンスフェスなども行われ、子どもから大人まで楽しめるお祭りになっています。夏の夜にぴったりの、心が癒されるひとときですよ✨
千曲川花火大会
お盆の恒例行事といえば、千曲川中央橋付近で開催される花火大会。約2,000発の花火が夜空を彩ります。このお祭りの魅力は、打ち上げ場所と観覧席がとっても近いこと!間近で見上げる花火の迫力には思わず圧倒されてしまいます。
夏の終わりを告げる風物詩として、地元の方々にも長く愛されている行事ですね。
柱松柴燈神事(小菅神社例大祭)
北信濃三大修験霊場のひとつである小菅神社では、3年に1度、7月に「柱松柴燈神事」が行われます。通称「小菅の松子」とも呼ばれるこの神事は、なんと奈良時代から続く山伏の修験行事なんです。
祭りでは高さ約4メートルの柱松が2基立てられ、「松神子」と呼ばれる子どもたちが柱の上に担ぎ上げられます。火打ち石で火をおこし、どちらが先に柱の先端の尾花に点火できるかを競うという、なんともスリリングな内容。上が勝てば天下泰平、下が勝てば五穀豊穣が約束されるという言い伝えも残っています。
国選択無形民俗文化財にも指定されているこの「天下の奇祭」は、2025年が開催年でした。次回は2028年になりますので、気になる方はぜひカレンダーにチェックを😊
秋のお祭り|伝統の舞と屋台が集落を彩る
飯山市の秋は、各地区で五穀豊穣や家内安全を祈る秋祭りが盛んに行われる季節。9月中は週末ごとにどこかの集落でお祭りが開催されているほど。それぞれの集落で獅子舞や薙刀、踊りなど独自の伝統芸能が奉納され、地域の誇りを感じることができます。
名立神社例大祭
桑名川区にある名立神社の例大祭は、江戸時代から伝わる飯山市の無形重要文化財。毎年8月31日に最も近い土・日曜日に開催されます。
宵祭りは夜9時頃から始まり、獅子舞に始まって薙刀の舞、みお舞、剣の舞、そしてコミカルな「さいとり舞」まで、多彩な伝統の舞が次々と奉納されます。祭りが終わるのは深夜1時半頃になることも!神様に感謝し、地域の人々が集い楽しむ、本来のお祭りの姿がここにはあります。
奈良澤神社の大天狗
飯山の秋祭りのなかでも特に迫力があるのが、奈良沢の集落で行われる奈良澤神社の例大祭です。見どころは何といっても長さ2.5メートルの大松明を豪快に振り回す「大天狗の舞」。300年以上の歴史を誇るこの舞は、闇夜を明るく照らし、見る者を圧倒します。
松明の火の粉にあたると良いことがあるという言い伝えから、多くの人が天狗の間近で見守ります。毎年9月中旬の土・日曜日に開催され、全国からアマチュアカメラマンも訪れる人気のお祭りです。
静間神社例大祭
秋津区の静間神社では、毎年9月の第3土・日曜日に例大祭が行われます。このお祭りの見ものは、明治中期に建造された精緻な彫刻が施された祭り屋台が、小高い丘の上にある神社まで引き上げられる光景。
独特のかけ声とともに、住民総出で太い縄を綱引きのように引っ張りながら急坂を上っていく様子は圧巻です。屋台の上では子どもたちが笛や太鼓を演奏し、集落ごとに異なる調子が響き渡ります。
えびす講
飯山の秋の風物詩として親しまれているのが「えびす講」。冬の安全を祈願する神事とともに、商売繁盛の願いを込めた謝恩売出しの露店が立ち並びます。子どもからお年寄りまで、幅広い世代が楽しめるイベントです。
冬のお祭り|雪国ならではの幻想的な世界
いいやま雪まつり
例年2月上旬に開催される「いいやま雪まつり」は、毎年5万人以上の来場者でにぎわう飯山の冬を代表するイベント。2026年は2月7日〜8日に開催予定です。
期間中は雪像コンクールや雪中神輿、雪中ライブなどが行われ、飯山市全体が雪の芸術に彩られます。白銀の世界に浮かび上がる雪像たちは、見ているだけでワクワクしますよ♪
かまくら祭り・レストランかまくら
1月下旬から3月上旬にかけて、かまくらの里では「かまくら祭り」が開催されます。20基以上のかまくらが立ち並び、雪国ならではの生活を体験できる企画が満載!
夜にはライトアップされ、幻想的な光景が広がります。特に人気なのが2月中に開催される「レストランかまくら」。かまくらの中であったかい鍋料理をいただく体験は、一度はしてみたいですよね。地元のおいしいものが並ぶ売店や、雪原を彩る花火の打ち上げもあり、冬の飯山を存分に楽しめます。
その他の注目イベント
いいやま駅まつり
毎年9月頃にJR飯山駅周辺で開催される「いいやま駅まつり〜鉄フェスwith信越自然郷〜」。ミニ新幹線の運行や鉄道グッズ販売、ワードラリーなど、鉄道ファンにはたまらないイベントです。駅前マルシェも同時開催され、おいしいグルメも楽しめます。
いいやま七福神巡り・寺宝展
「雪国の小京都」と呼ばれる飯山には、多くの寺社仏閣が点在しています。秋には七福神を巡る「いいやま七福神巡り」と、各寺社が所有する書画や仏像彫刻などを無料で拝観できる「寺宝展」が同時開催。ゆっくりと町を歩きながら、飯山の歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。
飯山市のお祭り年間カレンダー
| 季節 | お祭り・イベント名 | 開催時期 |
|---|---|---|
| 春 | 飯山城址桜まつり | 4月中旬〜5月上旬 |
| 春 | いいやま菜の花まつり | 5月3日〜5日 |
| 春・秋 | 五束太々神楽 | 年2回 |
| 夏 | 柱松柴燈神事 | 7月(3年に1度) |
| 夏 | いいやま灯篭まつり | 8月11日 |
| 夏 | 千曲川花火大会 | お盆 |
| 秋 | 名立神社例大祭 | 8月31日に近い土・日 |
| 秋 | 奈良澤神社の大天狗 | 9月中旬の土・日 |
| 秋 | 静間神社例大祭 | 9月第3土・日 |
| 秋 | えびす講 | 秋 |
| 冬 | いいやま雪まつり | 2月上旬 |
| 冬 | かまくら祭り | 1月下旬〜3月上旬 |
飯山市のお祭りを訪れる際のポイント
飯山市のお祭りを訪れる際は、いくつかのポイントを押さえておくとより楽しめます。まず、伝統的な秋祭りは夜遅くまで続くことが多いので、宿泊を前提にしたプランがおすすめ。また、冬のイベントは雪道になるため、防寒対策と滑りにくい靴は必須です。
飯山駅には観光案内所があり、各イベントの詳細情報を教えてもらえます。電話番号は0269-62-7000。不明点があれば気軽に問い合わせてみてくださいね。
北信州の自然と歴史が育んだ飯山市のお祭りは、どれも地域の方々の温かさと誇りが感じられるものばかり。派手なショーアップはなくても、何百年も受け継がれてきた伝統の重みが心にじんわりと沁みてきます。
ぜひ一度、飯山市のお祭りに足を運んで、その土地の空気を肌で感じてみてください。きっと「また来たい」と思える、特別な体験になるはずです🌸
本日の名言
「祭りとは、人が集い、感謝し、喜びを分かち合う場所である」
——柳田國男(民俗学者)
日常の忙しさのなかで、ふと立ち止まって季節の移ろいを感じたり、誰かと笑い合ったりする時間って、本当に大切ですよね。飯山市のお祭りには、そんな「暮らしのなかの宝物」がたくさん詰まっています。みなさんもぜひ、北信州の風に吹かれながら、心温まるひとときを過ごしてみてくださいね。


















