みなさん、こんにちは!『ローカログ』目黒エリア担当- ライターのあきこです♪ 今回は目黒区にお住まいの方や、これから引っ越しを考えている方に向けて、目黒区のワンルーム条例について詳しくお話しさせていただきますね。実は目黒区は、ワンルームマンションの建築に関してかなり厳しい規制があることで知られているんです。
先日、ご近所の不動産オーナーさんとお話ししていたときに「目黒区はワンルーム条例が厳しくて、なかなか新しいワンルームマンションが建てられないのよ」という話を聞いて、わたしも詳しく調べてみたくなったんです。確かに、街を歩いていても、新築のワンルームマンションって他の区に比べて少ない気がしませんか?
目黒区大規模建築物等の建築に係る住環境の整備に関する条例とは
目黒区では平成20年4月に「目黒区大規模建築物等の建築に係る住環境の整備に関する条例」(通称:住環境整備条例)が制定されました。この条例の目的は、地域の環境に調和した良好な生活環境の維持・向上を図り、安全で快適に住み続けられる街づくりを実現することなんです。
一定規模以上の大規模建築物・ワンルーム形式集合住宅・店舗等の建築について、壁面の後退や駐車施設の設置などを、建築計画の内容や規模に応じて様々な整備項目を定めているんですよ。つまり、建物を建てる際には「ただ建てればいい」わけではなく、周辺環境にも配慮した建築が求められているということですね。
ワンルーム形式集合建築物の定義と対象範囲
目黒区の条例では、ワンルーム形式集合建築物を「小規模区画の数が10以上で、かつ、その階数が3以上である建築物」と定義しています。ここでいう「小規模区画」とは、40㎡未満の住戸のことを指しています。
つまり、40㎡未満の住戸が10戸以上あって、3階建て以上のマンションが対象になるということですね。ただし、小規模区画の数が建築物全体の住戸の数の3分の1以下の場合は除外されます。これって結構複雑な計算になりそうですが、要するにワンルームが多すぎる建物を規制したいということなんでしょうね。
住戸面積の最低基準について
目黒区のワンルーム条例では、住戸の専用面積について重要な規定があります。条例第21条によると、ワンルーム形式集合建築物の建築をしようとする建築主は、1戸当たりの床面積が25㎡以上となるよう努めなければならないと定められています。
25㎡って、どれくらいの広さか想像できますか? 大体7.5畳程度の広さになります。一人暮らしをしたことがある方なら分かると思いますが、これより狭いと本当に生活が窮屈になってしまいますよね。目黒区としては、住環境の質を保つために最低限の広さを確保したいという思いが込められているんです。
対象となる建築物の規模基準
目黒区の住環境整備条例が適用される建築物には、以下の4つの基準があります。
- 敷地面積1,000㎡以上の建築物
- 延べ面積1,500㎡以上かつ高さ15m以上または地階を除く階数が5以上の建築物
- 住戸数が20以上かつ延べ面積1,500㎡以上の建築物
- 40㎡未満の住戸数10以上かつ階数が3以上の建築物
この基準を見ると、目黒区がいかに大規模な建築物に対して細かく規制をかけているかが分かります。特に4番目の基準では、ワンルームが10戸以上あるだけで3階建て以上なら条例の対象になってしまうんです。これは他の区と比べても、かなり厳しい基準と言えるでしょう。
ファミリータイプ住戸の設置義務
目黒区のワンルーム条例で特徴的なのが、ファミリータイプ住戸の設置義務です。条例第20条によると、ワンルーム(40㎡未満)の住戸数が30を超える場合、以下の計算式で算出された数以上のファミリー住戸(平均床面積が55㎡以上)を設置する必要があります。
計算式:(ワンルーム住戸数-29)×1/2
例えば、40㎡未満の住戸が50戸ある場合、(50-29)×1/2=10.5戸、つまり11戸以上のファミリー住戸を設置しなければなりません。これって、建築主からすると収益性に大きく影響する規制ですよね。でも、目黒区としては単身者ばかりの街にならないよう、バランスの取れた住環境を目指しているということなんです。
駐車場・駐輪場の設置基準
目黒区の住環境整備条例では、駐車施設等の設置についても詳細な規定があります。令和5年4月1日から適用されている最新の基準は以下の通りです。
自動車駐車施設
- 総戸数が2~31未満:1台以上
- 総戸数が31以上、ワンルーム以外の住戸数が31未満:1+(総住戸数-30)×0.1台以上
オートバイ駐車施設
- ワンルーム住戸:住戸数×0.2台以上
- ワンルーム住戸以外:住戸数×0.25台以上
自転車駐車施設
- ワンルーム住戸:住戸数×0.8台以上
- ワンルーム住戸以外:住戸数×1.0台以上
この基準を見ると、目黒区が住民の生活の利便性をしっかり考慮していることが分かります。特に自転車駐車施設については、ワンルーム住戸でも0.8台分の確保が求められているので、ほとんどの住戸で自転車を置けるスペースが用意されることになります。
管理人の設置義務について
目黒区のワンルーム条例では、管理人の設置についても規定があります。小規模区画の数が40以上のワンルーム形式集合建築物については、管理人室を設置し、管理人を置くことが義務付けられています。
これって住む側からすると、とても安心できる制度ですよね♪ 何かトラブルがあったときにすぐに相談できる管理人さんがいるのと、いないのとでは住み心地が全然違います。特に一人暮らしの女性にとっては、セキュリティ面でも心強い存在になると思います。
実際の建築事例から見る条例の影響
目黒区のワンルーム条例の厳しさは、実際の建築事例からも見て取ることができます。ある建築事例では、「目黒区のワンルーム条例では40㎡未満の住戸を10戸以上にすると、駐輪場などが必要になるため、事業性を考慮して40㎡未満の住戸を9戸以内に抑えている」という工夫がされていました。
これは建築主にとって、収益性と条例遵守のバランスを取るための苦肉の策と言えるでしょう。でも、結果的に住戸面積が広くなったり、戸数が抑制されたりすることで、住環境の質は向上することになります。
他区との比較で見る目黒区の特徴
東京23区の中でも、目黒区のワンルーム条例は特に厳しいとされています。他区と比較してみると、目黒区の特徴がよく分かります。
例えば、千代田区では階数4以上かつ専用面積30㎡以下の住戸数10以上が対象なのに対し、目黒区では40㎡未満の住戸数10以上かつ階数が3以上で対象になります。つまり、目黒区の方が対象となる建築物の範囲が広く、より多くの建築計画に規制がかかることになります。
また、最低面積基準についても、多くの区が25㎡以上を基準としている中、目黒区も同様の基準ですが、ファミリー住戸の設置義務など、より包括的な住環境整備を求めている点が特徴的です。
住民にとってのメリットとデメリット
目黒区のワンルーム条例は、住民にとってどのような影響があるのでしょうか? メリットとデメリットを整理してみました。
メリット
- 住戸面積が広く、居住環境が良好
- 管理人が常駐するマンションが多く、セキュリティが充実
- 駐車場・駐輪場が確保されており、生活の利便性が高い
- ファミリー住戸の設置により、バランスの取れた住環境が形成される
- 過度なワンルームマンションの乱立が抑制され、街並みが保たれる
デメリット
- 新築ワンルームマンションの供給が少なく、家賃が高めになる傾向
- 建築コストの上昇により、賃料に転嫁される可能性
- 選択肢が限られるため、希望する物件が見つかりにくい場合がある
正直なところ、住む側としては多少家賃が高くなっても、質の良い住環境を得られるメリットの方が大きいと思います。特に長期間住むことを考えれば、広くて快適な住戸の方が生活の質が向上しますからね。
条例改正の最新動向
目黒区の住環境整備条例は、時代の変化に合わせて見直しが行われています。最近では、令和5年4月1日から附置駐車台数の見直しが実施されました。
この改正は、近年の自動車・駐車場利用状況の変化を踏まえたものです。実際、都心部では車を持たない世帯も増えていますし、カーシェアリングの普及などもあって、駐車場に対するニーズは変化していますよね。条例がこうした社会情勢の変化に対応していくのは、とても合理的だと思います。
建築を検討する際の注意点
もし目黒区でワンルーム形式集合建築物の建築を検討している方がいらっしゃれば、以下の点にご注意ください。
- 建築計画届出書の提出が必要(着工前)
- 住環境整備工事完了届出書の提出が必要(完了後)
- 条例に適合しない場合、建築確認申請が受理されない可能性
- 近隣住民への説明会開催が求められる場合がある
- 専門知識が必要なため、建築士や不動産コンサルタントへの相談が推奨
特に、条例の適用基準や計算方法は複雑なので、専門家のアドバイスを受けながら進めることをお勧めします。
今後の展望と住環境への影響
目黒区のワンルーム条例は、今後も住環境の質向上に重要な役割を果たしていくと予想されます。人口減少社会を迎える中で、量より質を重視した住宅政策は、より一層重要になってくるでしょう。
また、リモートワークの普及により、住戸に求められる機能も変化しています。在宅勤務に適した広さや設備を持つ住戸の需要が高まる中、目黒区の条例が求める最低面積基準は、時代のニーズにも合致していると言えるかもしれません。
わたしも実際に目黒区に住んでいて感じるのは、やはり住環境の質の高さです。狭すぎるワンルームマンションが乱立していないおかげで、街並みも美しく保たれていますし、住民同士のコミュニティも良好だと思います。
確かに家賃は他の区に比べて高めかもしれませんが、その分、長く安心して住める環境が整っているのではないでしょうか。特に女性の一人暮らしや、初めての東京生活を考えている方にとって、目黒区は「住みやすさ」という点で大きなメリットがあると思います♪
みなさんも目黒区でお住まいを探される際は、ぜひこのワンルーム条例のことを頭に入れておいてくださいね。条例があるからこそ守られている住環境の質を、きっと実感していただけると思います。毎日が発見の連続ですが、こうした制度について知ることも、より良い暮らしへの第一歩になりますから!
「住まいは人生の基盤である。だからこそ、その質にこだわりたい。」- ウィンストン・チャーチル
今回の目黒区のワンルーム条例について調べてみて、改めて「住まいの質」の大切さを実感しました。条例があることで確かに制約は増えますが、それは私たち住民がより良い環境で暮らすための配慮なんですね。みなさんも、ぜひ自分の住環境について見直してみてください。きっと新しい発見があると思いますよ♪


















