こんにちは！「ローカログ」世田谷エリア担当ライターのすーちゃんです。今日は皆さんに意外と知られていない世田谷区の空き家事情についてお話ししたいと思います。
「世田谷区」と聞くと、高級住宅街や緑豊かな環境、おしゃれなカフェが立ち並ぶ憧れの街というイメージがありますよね。田園調布や成城、二子玉川、三軒茶屋、下北沢など、人気スポットがギュウギュウに詰まったエリアです。
ところが意外なことに、この人気の高い世田谷区、実は空き家数が全国でトップクラスなんです！ ビックリですよね？ なぜそんなことになっているのか、その実態に迫ってみましょう。
世田谷区の空き家の現状
2018年の住宅・土地統計調査によると、世田谷区の空き家数は約4万9千戸にも上ります。さらに最新の調査では5万8850戸にまで増加しているという情報もあります。これは全国の市区町村の中でもトップクラスの数字なんです。
ボクも最初この数字を見たとき「えっ、そんなに？」と思わず声に出してしまいました。人気の高い住宅地なのに、なぜこんなに空き家が多いのでしょうか？
実は、世田谷区の空き家率自体は約9.6%と、東京都全体の平均（10.8%）よりも低いんです。でも、世田谷区の面積が58.05平方キロメートルと東京23区で2番目に広いため、絶対数としては多くなっているわけです。
世田谷区の空き家はどこに多い？
世田谷区が独自に行った実態調査によると、区内全域にまんべんなく空き家は存在していますが、特に「世田谷・若林・太子堂」「東玉川・奥沢」「成城・祖師谷」の付近に多く見られるようです。
これらのエリアは比較的古くからの住宅地で、高齢化が進んでいることも空き家増加の一因かもしれませんね。実際、世田谷区の空き家は1998年頃から増加傾向にあり、高齢化の進行とともにこの傾向はしばらく続きそうです。
「その他空き家」が多いのが特徴
世田谷区の空き家の中でも特徴的なのが、「その他空き家」に分類される物件が多いこと。これは賃貸や売却などの目的が定まっておらず、市場に流通していない空き家のことで、約1万2千戸もあるんです。
こういった空き家は放置されがちで、管理が行き届かないと周辺環境にも影響を及ぼす可能性があります。ボクの友人も「近所の空き家の庭木が伸び放題で、通行の邪魔になっている」と嘆いていました。
世田谷区の空き家対策
こうした状況を改善するため、世田谷区ではさまざまな対策を講じています。
不燃化特区制度
世田谷区では、防災街づくりを推進するため、東京都の不燃化特区制度を導入しています。これは木造住宅密集地域の改善が必要な地区で、老朽建築物の除却や建替え費用の助成などを行う制度です。
太子堂・若林地区、区役所周辺地区、北沢三・四丁目地区、北沢五丁目・大原一丁目地区、太子堂・三宿地区が指定されており、最長で令和7年度まで継続される予定です。
空き家等地域貢献活用助成事業
世田谷区では、空き家の活用を促進するため、年に一回の助成事業も実施しています。空き家の活用企画を募集し、優れた企画には最大300万円の助成金が支給されるんです！
地域の課題を空き家活用を通して解決する企画や、行政の力だけでは解決できない課題を解消する企画などが選ばれます。空き家を地域の資源として活用する素晴らしい取り組みですね。
空き家が増える理由
では、なぜ人気の高い世田谷区でこれほど空き家が増えているのでしょうか？いくつかの理由が考えられます。
高齢化の進行
世田谷区も例外なく高齢化が進んでいます。高齢者のみの世帯が増え、その後空き家になるケースが増えているんです。相続後も活用されないまま放置されるケースも少なくありません。
広大な面積
先ほども触れましたが、世田谷区は23区で2番目に広い区です。住宅地としての面積では実質トップと言えるでしょう。そのため、住宅総数自体が多く、結果として空き家の絶対数も多くなっています。
住宅の老朽化
世田谷区には古くからの住宅地が多く、建物の老朽化が進んでいるエリアもあります。リフォームや建て替えにはコストがかかるため、そのまま放置されるケースも少なくないようです。
空き家の活用方法
空き家は適切に活用すれば、地域の貴重な資源になります。世田谷区では様々な活用方法が模索されています。
地域コミュニティスペースへの転換
空き家を改修して、地域の交流スペースやカフェ、子育て支援施設などに活用する例が増えています。区の助成金を活用すれば、改修費用の負担も軽減できますね。
賃貸・売却
もちろん、賃貸や売却も重要な選択肢です。特に世田谷区は住宅需要が高いエリアなので、適切にリノベーションすれば、十分に市場価値のある物件になります。
専門家への相談
空き家の活用に悩んでいる方は、専門家への相談も有効です。世田谷区では不燃化特区内での建物の建替えや除却を検討している方向けに、建築士等の専門家による無料の個別相談会も実施しています。
ボクの知り合いも空き家の活用に悩んでいましたが、専門家に相談したことで、賃貸に出すためのリノベーション方法が見つかり、今ではスッキリ解決したそうです。
まとめ：空き家問題は地域全体で考える課題
世田谷区の空き家問題は、人気住宅地ならではの特徴があります。空き家数は多いものの、空き家率自体は東京都の平均より低く、適切な対策と活用方法があれば解決できる問題です。
区の助成制度や専門家のサポートを活用しながら、空き家を地域の資源として活かしていくことが大切ですね。空き家は問題でもありますが、新たな可能性を秘めた地域の財産でもあるのです。
皆さんも身近に空き家があれば、その活用方法について考えてみてはいかがでしょうか？ 一軒の空き家の活用が、地域全体の活性化につながるかもしれませんよ。
「小さな一歩が、大きな変化を生み出す」- マーガレット・ミード
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました！ 思い立ったが吉日、明日からでも空き家問題について考えてみましょう！
